今回は、アドゥリンミッション第5章第3節第1項「七番目の守護者」を進めていきます。
攻略手順
ララ水道M-6テンキー5あたりにいるYeggha Dolashiに話しかけます。東アドゥリンE-7テンキー6あたりから入ると近いです。
ストーリー
レルフィーは、テオドールに指定された、ララ水道にある水園の決闘場へとやってきました。中では、既にテオドールが待っています。
Teodor「星……とは、何なのだろうな。ぬばたまの空に散らばる、あの輝くひとつひとつが別の世界なのだ。そんな途方もないことを言う賢者もいるが……。」
Teodor「君たちは考えてみたことはあるかね?星が見える、ということは幸福なことだと……頭上に広がる青い空を、大切だと思ったことはあるかね?」
Teodor「このような石壁に頭上を覆われていても……地上に一歩出さえすれば、頭の上に、青い空が、満天の星が待っている。君たちは、それを疑っていない。だろう?」
Teodor「だがな……それは当たり前のことではないぞ。戦いの前に、ひとつ昔話をしよう。私が冥王と出会った頃の話だ。」
……彼、つまり冥王が、まだ冥王などと名乗ってはいなかった、記憶さえも朧になるほどの遥か昔のこと。彼は、昔から野心に満ちていて、そして圧倒的に強く、大衆を心服させるほどの神性をまとっていた……。
その頃のテオドールもまた、そこに惹かれて従者となった。そう、当時のテオドールは、彼の全てを尊敬し、羨望していた。
そして、彼はあらゆる研究の末……輪廻の理から外れて、遂には人間であることさえ越えることに成功した。
……程なくして、彼は、この世界とは異なる「ある世界」を見出した。そう、我々の世界とは異なる世界、次元……狭間。彼はその世界を「タルタロス」と呼んでいた。
彼が自らを「冥王」と名乗ったのも、その時だった。
そして、タルタロスから、己の意のままに働く手下をかき集めた。自身の理想を叶えるために。
この世界にいるはずのない、幾多の闇の眷属、魔君と呼ばれるものたち……怪霊君も、変妖君も、冥王がタルタロスから呼び寄せた。おそらく、あのバラモアという新しい不死君も。
何故、そんなことがわかるのか……それは、テオドールが彼の第一の従者だったから。いや、今となっては、下僕という方が正しかったかもしれない。冥王に命じられ、タルタロスへと赴き、彼らを見出してきたのはテオドールなのだ。
……冥王となった彼が大きく変わったのも、その頃だったか……。
冥王となった彼が変わった……というのは……。
人としての境界を越え、人智の及ばぬ力をその手にし、冥王自身がその先で何を見出したのかはわからないが、彼はこう語った。
『永遠に消えない魂に刻まれし闇より、すべてのモノを救済すべく死による、全から一への回帰を行う』
そのためにテオドールが必要だと言われたとき、テオドールは一喜一憂し、今の異能を身に宿した。それが初代「不死君」の誕生の瞬間だ。
テオドールも、冥王となった彼も、レルフィーたちと同様に、元は同じ普通の人間だったのだ。
冥王に命じられ、タルタロスへ赴いて見出した彼ら、というのは……。
彼は、テオドールを従者として存分に利用した。テオドールはたったひとりでタルタロスを彷徨い、立ちはだかるモノを倒しては、冥王への忠誠を誓わせた。怪霊君、変妖君……幾多の闇の眷属たちがそれ。
そして、六の支公……光の龍であるハーサーカもそう。忠誠を誓えども、ハーサーカらは真に冥王へは屈することなく、長らく幽閉された……。
それは、いったいいつの話だったのか……?
タルタロスに、星はなかった。見上げる空は青くなかった。狭くはなかったが、閉ざされていた。そう……この地下水路と変わらない。手を上に差し伸べても、その手の先は閉ざされていたのだ。未来と同じように。
彷徨っていた時間が、一体どれほどだったのか、テオドールは覚えていない。昼夜のない世界で、日を数えることほど無意味なものはなかったのだ。ましてや、歳を取らないテオドールにとっては、なおのこと。
タルタロスには戦いしかなく、テオドールの心は蝕まれ、次第に闇に染まっていった。あるいは、それすらも冥王の狙いだったのかもしれないが……。
冥王として復活した今も、彼の思想は確固として揺るぎなく在る。今こうして魂が繋がっているからこそ、テオドールにはわかる。だが、死は他人によって勝手に決められ、押し付けてよいものではない。それは、ごく普通の意見だろうが、当時のテオドールには、それがわからなかった。
周りが見えなくなっていたテオドールに、それを気付かせてくれたのが、オーグスト王だった。オーグストと出会わなければ、今でもテオドールは自らで考えることをせず、冥王に逆らう者を倒すことだけを目的にして、彼に従っていたことだろう。
常闇の中、道なき道をただひたすら戦いながら歩き続ける。それが、テオドールに許された唯一の世界だったのだ。しかし、そんなテオドールの閉ざされた未来を切り開いてくれた者こそが、オーグストだった。
その時のオーグストは、光の龍よりも輝いて見えたという。闇に慣れた目には、いささか眩し過ぎるほどに。ハーサーカが聞いたら、嫉妬するかもしれないが……。
Teodor「……さて。私と冥王の昔話はこれで終わりだ。魂と肉体を切り離すことでしか、魂に刻まれた聖痕を解放することはできない。オーグストはそれを知っていた。だからこそ、私と全力で戦ったのだ。」
Teodor「レルフィー……私と戦って今度は君が勝つ必要がある。あのときのように。まさか、またも繰り返されることになろうとは思わなかったが……これも運命というものなのかもしれんな。」
Teodor「長話になったな。そろそろ始めるとしよう。私に負けるようでは、もとより、冥王は倒せぬ。」
Teodor「では、若姫よ。闘技場の外縁へ下がりたまえ。目を逸らさず、我らの戦いの決着を見届けてほしい。」
Arciela「……はい。」
Teodor「まあ……。まさか、あのときの彼のように、君がたったひとりでくるとは思わなかったが。なにもかもが、あのときのまま、か。ふふ……少し私を舐めてやしないかね?」
Teodor「まあよい。年甲斐もなく奮い立つものがあるな……。全力でいかせてもらう。見事に私を打ち倒してみせるがいい!」
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