今回は、三国ミッションのウィンダス編9-1「死者の人形」を進めていきます。

攻略手順
ウィンダス港B-4テンキー1あたりにいるガードMilma-Hapilma,W.W.にクリスタルを10個トレードし、ランクポイントを上げておきます。
ガードのすぐ南、ウィンダス港B-5テンキー4あたりのゲートハウスにいるJanshura-Rashuraに話しかけ、ミッションを受けます。石の区・森の区・水の区のゲートハウスで受けてもOK。
ミッションを受けた後、ウィンダス森の区H-9テンキー7あたり、手の院の中にいるApururuに話しかけ、イベントを見ます。
天の塔に入り、イベントを見ます。
天の塔の最上階にあるDoor:Vestal Chamberを調べ、イベントを見ます。
ウィンダス森の区H-9テンキー7あたり、手の院の中にいるApururuに話しかけ、イベントを見ます。
ウィンダス石の区E-5テンキー6あたりにいるYoran-Oranに話しかけ、「グゥーブーの腐葉土」のことについて聞きます。
聖地ジ・タに生息するGoobbue Gardener(9匹生息)、もしくはボヤーダ樹に生息するOld Goobbue(2匹生息)から「グゥーブーの腐葉土」を手に入れます。Goobbue Gardenerをゆっくり倒していくと、9匹目を倒し終える頃には1匹目がリポップ。ドロップ率は渋め……22匹目でドロップ確認できました。
グゥーブーの腐葉土を手に入れたら、ボヤーダ樹最初のマップF-4テンキー6あたりにいるMandragora Wardenにトレードし、イベントを見ます。途中で出てくる選択肢の全ての話を聞くと「もういいです」が追加され、これを選ぶとイベント終了。
ウィンダス森の区H-9テンキー7あたり、手の院の中にいるApururuに話しかけ、イベントを見ます。
イベントを見た後、満月の泉へエリアチェンジして、イベントを見ます。満月の泉へは、トライマライ水路のHome Point #1へワープすれば目の前です。M6-1のときに開通済……のはず。
ストーリー
ゲートハウスでミッションを受けたレルフィーは、ウィンダス森の区へ向かいました。訪ねた先は、手の院にいるアプルル。
Apururu「あ、レルフィーさん、おにいちゃんの目が覚めたの!隣にいるわ。一緒に来てちょうだい!」
アプルルに続いて、隣の棟へ。
Ajido-Marujido「レルフィー、大変だぞ!おまえのおかげで、神々の書に書かれていたことがすべて見えたんだ。ウィンダスが滅びる前に、何か手を打たないとならない……」
するとそこへ、セミ・ラフィーナが飛び込んできました。
Semih Lafihna「闇牢にいないと思ったら……やはりここか!アジドマルジド!」
Apururu「セ、セミ・ラフィーナさま!?」
Ajido-Marujido「やれやれ、もう見つかっちまうとは……。」
Semih Lafihna「違う、捕えにきたのではない!アジドマルジド、すぐ来てくれ!大変なことになっている!天の塔に、黒き使者が現れたのだ!」
Ajido-Marujido「なんだと!?み、神子さまは無事か!?」
Semih Lafihna「わからん。神子さまのお部屋の扉が開かない。あれが魔法ならば、おまえなら、きっと……。」
セミ・ラフィーナとアジドマルジドは慌てて手の院を飛び出して行きました。少し遅れてレルフィーも天の塔へ向かいます。
レルフィーが天の塔に入った頃、神子の部屋では……。
Star Sibyl「近寄らないで……!」
黒き使者が神子の元へ……。
Star Sibyl「まがつみの玉が……」
そこへ、アジドマルジドとセミ・ラフィーナが駆け付けて……。
黒き使者を足止めするため、アジドマルジドが即座に魔法を放ち……。
Semih Lafihna「神子さま!!!」
セミ・ラフィーナが弓で攻撃。
しかし、黒き使者には全く効いていません。
Ajido-Marujido「ぐゥッ!」
逆に、黒き使者によってアジドマルジドとセミ・ラフィーナが足止めされてしまいました。
Semih Lafihna「化け物め!待て!」
Star Sibyl「あ……ああ……!?」
???「……ミ……」
Semih Lafihna「神子さま!」
レルフィーも最上階に着き、神子の部屋に入ると……。
Semih Lafihna「神子さま、申し訳ありません。我々がいながら、神子さまの眼前にまで敵の侵入を許すとは……私は、すぐに奴を追います。残していく守護戦士たちには、アジドマルジドに従うように言っておきます。」
Ajido-Marujido「待て、追っても無駄だ。あれは、誰にも止められないぞ。」
Semih Lafihna「なに!?奴が何なのか、知ってるのか!?」
Ajido-Marujido「……神子さま、奴が使ったのは人の魔法ではなかった。あれは、『星月の力』。ホルトト遺跡や魔導球の力と同じ力……。」
Ajido-Marujido「あれは、満月の泉にいた大いなる獣フェンリルの力だ。そうだろう?」
Semih Lafihna「ばかな!大いなる獣フェンリルは、もう……!」
Ajido-Marujido「……もう、なんなんだ?満月の泉にフェンリルはいなかった。」
Ajido-Marujido「神子さま、俺は『神々の書』を読んだ。ウィンダスの始まりの時、始まりの神子がなにをしたのか、すべてを知った。だから、教えてくれ。20年前に、満月の泉でなにがあったのかを。」
Star Sibyl「……そうですね、話さなくてはならない時が来ました。」
始まりはずっと昔。ウィンダスの始まりの神子さまが、満月の泉で詠んだ「月詠み」の予言です……。
その予言は、数百年前から20年前まで続いた、それはそれは永いもの。「月詠み」で得られた予言は天の塔にある、天文泉に記憶されました。
そうして、私たち星の神子は「星読み」を行うことでその予言を読み、ウィンダスを導いてきたのです。
……始まりの神子さまの予言は、ウィンダスを繁栄に導き、栄華をもたらしました。しかし、私の「星読み」が見たのは……「滅び」でした。
そう、それは大いなる破壊……ウィンダスは燃え上がり、水に飲まれ、光が空を焼き、人が倒れていく様……。
私は、満月の泉に佇む大いなる獣……神獣フェンリルさまに尋ねました。
民を滅びから救いたいか?小さく弱き神子よ。
しかし無駄だ。
星月の意志は天の意思。最初の神子が最後に滅びを見たように、人は恐れながらも滅びを望むもの。
この我と渡り合ったあの神子ですら、自らの怯えに屈した。我を前に震えるばかりのそなたに、一体、何ができよう?
そう、私は恐ろしさに震えるしかありませんでした。
しかし、あの時代……私の側には、とても強い人……カラハバルハがいた。星月の意志を変えようと、彼は神獣さまの心を支配する魔法を……「召喚」の魔法を、生み出したのです。
しかし……
やめて……。
やめて、カラハバルハ!
これ以上は無理です!
あなたの心が壊れてしまう……!
なるほど……これが人の定めに抗う力か……。
神子よ、怯える必要はない。恐れる必要はない。導きの光なき闇夜が来るが、決して歩みを止めてはならぬ。歩みを照らす光はないが、光なくとも道はあるのだ。
Ajido-Marujido「……そして、大いなる獣フェンリルは死んでしまった……?」
Star Sibyl「ええ、そうです……。神獣の心は広く深く……、どんなに強いあの人の心でも、神獣の心を受け入れることはできなかったのです。」
Star Sibyl「ウィンダスは、星月の加護を失いました。ホルトト遺跡は役目を果たすことができなくなり、魔力の水は枯れ、星の大樹は枯れていきました……。けれども私は、星の神子として民を導かなければなりません。光なくとも、光を示さねばなりませんでした。」
Star Sibyl「あれから20年……。私は星読みをする真似ごとで、民を導いてきたのです。天文泉は何も映らない。映る未来などないのだから……。」
Ajido-Marujido「……しかし、神子さま。未来は続いている。フェンリルが言ったように、俺たちの前に道は続いている……。平和が約束されていないとは、滅びも約束されていないということだ。俺たちは自分で光を掴まないと……!」
Star Sibyl「……!」
Ajido-Marujido「神子さま、俺にカラハバルハの心の院へ入る許可をください。カラハバルハも俺も、想いは同じです。ウィンダスを救いたい。そのために、俺にカラハバルハの叡智を……。」
Star Sibyl「……アジドマルジド……。わかりました。あなたには、カラハバルハが残したものすべてと、そして自由を与えましょう。」
Semih Lafihna「神子さま……よろしいのですか!?」
Star Sibyl「もう、隠さねばならぬことはすべて明かされてしまいました。それでも歩み続けると、彼は言うのです。それにあの黒い生き物がいったい何なのか……確かめなくてはなりません。」
Semih Lafihna「……わかりました。」
Ajido-Marujido「よし、じゃあ俺はさっそくカラハバルハの研究室……心の院に行ってくる。アプルルには、おまえから言っといてくれよ。よろしく頼むぜ。」
アジドマルジドに頼まれた通り、手の院にいるアプルルの元へ行き、事情を説明しました。
Apururu「ええっ!?ほんとに!?おにいちゃん、神子さまの許しを得ることができたの!?」
Apururu「しかも、カラハバルハさまの心の院にまで出入りが許されたなんて……。なんど説明してもらっても、どうしても信じられないわ……!」
するとそこへ……。
Yoran-Oran「アプルルよ。アジドマルジドのことで、大変なときになんだが、ちょっといいかな?」
Apururu「ヨランオラン博士!」
Yoran-Oran「ううむ。冒険者から、こんな手紙を手に入れてな。これは、ボヤーダ樹にいるマンドラゴラが落としたようなのだが……。」
そう言うとヨランオランは、一通の手紙をアプルルに手渡しました。その手紙を見たアプルルは……。
Apururu「……?ああっ、この字……!?」
Yoran-Oran「ううむ、わかったようだな。彼は、どうもボヤーダ樹のどこかに捕らわれているらしい。助けを求めているようだ。だが、しかし、この件は……こんなことを言うのもなんだが、そなたたち兄妹に任せることにしようかと思う。」
Yoran-Oran「そなたたち兄妹とアヤツの間には、いろいろとあったからな。……その手紙、私は見なかったことにしよう。」
Yoran-Oran「それでは、邪魔したな。気を落とすのではないぞ、アプルル。」
用事が済んだヨランオランは、早々に帰っていきました。
Apururu「……どうしよう。私、どうしたらいいのかわかんない。だって、とっくに死んだと思ってたの。」
Apururu「ああっ!お父さんが生きていたなんて……!どうしよう、どうしましょう、冒険者さん!」
生きていたなら、助けを求めているようなら、すぐに助けに行きましょう!
Apururu「……普通だったら、そうなんだろうけど……。」
Apururu「そうだわ。あなたに頼ってもいい?ボヤーダ樹へ行って、わたしのお父さん……ゾンパジッパを捜してほしいの。そして、もしも……。もしも本当に生きていたら、カーディアンたちがなぜに反乱を起こしたのか、彼らの王とは何なのかそのことも尋ねてほしいの。」
いやいや、自分で捜して、自分で聞けばいいじゃない……。
Apururu「お願いよ。わたし、お父さんに会いたくないの。だってだって、もうこれ以上、キライになりたくないんだもの!」
やれやれ、わがままなお嬢様ですこと。仕方ないですね……行ってきましょう。
Apururu「レルフィーさん、わたしのわがままを聞いてくれて、本当にありがとう!」
Apururu「あ、でも、このことはおにいちゃんには、まだナイショにしておいてね。お父さんのことで、おにいちゃんの研究を邪魔するわけにはいかないから……。」
すぐにボヤーダ樹に向かいたいところですが……急がば回れ。もう少し、ヨランオランから話を聞いてみましょう。
Yoran-Oran「アプルルのことが心配ですな。相談にのってあげたいところですが、私は今書いている論文の詰めで手一杯でして……ほら、冒険者にもいろいろと手伝ってもらっているマンドラゴラの研究ですよ。あれが、とうとう1本の論文にまとまりそうなんです。」
Yoran-Oran「そうだ、いいことを教えてあげましょう。彼らは腐葉土というものから養分をとっているようなんですよ。特にグゥーブーの腐葉土というものが、大好物だと思われるのですが、これはどこに行けば手に入るのでしょうかね。」
グゥーブーの腐葉土というのは、あのグゥーブーの頭の上……ではなく、背に付着している希少な腐葉土で、マンドラゴラが寝床として珍重しているものらしいです。養分にもなるんですね。
さて、ヨランオランからは特に追加情報は得られなかったので、ボヤーダ樹へ。
広い樹の中をさまよい歩いていると……木でできた牢のようなものと、監視しているであろうマンドラゴラを発見しました。牢の中には……タルタルと思わしき人の姿が見えますが……。
マンドラゴラに話しかけてみると……。
Mandragora Warden「ピィ……!」
何かを欲しがっているように見えます。……もしや、ヨランオランが言っていた腐葉土を渡せば、もしかしたら……!
さっそくレルフィーは、目につくグゥーブーを片っ端からシバき倒し、何匹目かでようやく希少なグゥーブーの腐葉土を手に入れました。
再度、マンドラゴラの元へ行き、グゥーブーの腐葉土を渡してみると……。
Mandragora Warden「ピィ……!」
喜んで受け取ると、牢のようなものを開けてくれました。中には……やはり、タルタルが1人いました。
Zonpa-Zippa「君は誰だね?」
そういうあなたは誰ですか?
Zonpa-Zippa「仕方あるまい、名乗るとしようか。南方にありき魔道の都ウィンダス連邦『手の院』院長の座務めるゾンパジッパ……20年前、ウィンダスに偉大なる勝利をもたらした、高名・異才・美麗の3拍子揃ったタルタルとは我のことなり!」
Zonpa-Zippa「そう。その我が何故にこのような場所にいるかという説明も必要だな。」
ゾンパジッパの説明によると、20年前の活躍が原因で、ウィンダスの魔道兵器カーディアンにさらわれて連行され、監禁され続けていたそうです。
一応、彼の言い分では、捕らわれたふりをしながら、これを好機ととらえて、自主的にこの場で研究を続けているようですが……。
しかし、ゾンパジッパを失った祖国ウィンダスがどうなったか心配なので、もしレルフィーが助けに来たというならば、助けられてやらない訳でもない、との言い分。
なんだか偉そうな物言いですが……一応、手の院の院長アプルルの使いで来たことを伝えると、我が娘アプルルが院長になったことに驚いていました。
Zonpa-Zippa「しかし、カーディアンたちは我が娘に従ってはおらんのではないかな?」
アプルルは、カーディアンを個体として尊重しすぎている、という。
カーディアンは、人にできない力仕事や危険な仕事をさせるためのもので、下手に知能を与えれば、「やるべきこと」と「やらざるべきこと」の2つを見失い、矛盾に混乱し極論へと辿り着いてしまう、と。
Zonpa-Zippa「そう、生みの親である我を、こんな辺境の地に捨て去るなどもってのほかだ!」
Zonpa-Zippa「……それで、論点がずれたようだが、アプルルが我に聞きたいことがあるということだったな。なんでも聞くがいい。もう一度言うが、我は、カーディアンを生み出し、ウィンダスに新たなるパワーを与えた賢者。答えられぬことなどない!」
では、カーディアンはなぜ反乱をおこしたのでしょうか?
Zonpa-Zippa「それは、我の唯一の、しかし致命的な大失敗だった!」
カーディアンには、何があろうと逆らってはならない「主人」という概念があるので、この主人をゾンパジッパだけに設定すれば、問題は起こらなかったという。
しかし、ゾンパジッパはカーディアンの軍隊を作る必要があり、そのためには下っ端のカーディアンが、ナンバーの高いカーディアンに従うという仕組みが必要でした。
そこで、より高いナンバーのカーディアンを「主人」とする設定にして、一番上の位の「エースカーディアン」をゾンパジッパに従うようにしたのですが、その仕組みが、このような事態を招いたという。
カーディアンの王「ジョーカー」とは?
Zonpa-Zippa「なに!?ジョーカー!?その名前を聞くのは、久しぶりだ……。もう、あれから20年経つのか?」
ジョーカーというのは、目の院の院長だったカラハバルハが作ったカーディアンのことだそうです。
20数年前、カラハバルハはホルトト遺跡の魔法塔で研究をしていました。ある日、魔法塔に特別な魔導器を作るため、強くて賢いカーディアンを何体か貸してほしい、と言ってきたそうです。
そこでゾンパジッパは、エースカーディアンに、カラハバルハも主人として言うことを聞くように設定したところ、あろうことかカラハバルハは、エースカーディアンを手本にゾンパジッパの技術を盗み、「ジョーカー」を作ってしまいました。
さらに、エースカーディアンたちに「ジョーカーを主人として言うことを聞け」と命じて、ジョーカーに魔法塔の魔導器の全てを任せたのです。
……しかし、あの戦いでカラハバルハは死んでしまいました。
人形の術をかけた術者(=主人)が死ねば、人形の魔法は解け、カーディアンたちも共に死にます。つまり、ジョーカーも死にました。
しかし、ジョーカーという主人を失ったというのに、なぜか生き残ってしまったエースカーディアンたちは、自分たちのあり得ない状況に混乱してしまいました。
Zonpa-Zippa「そして、あやつらが出したのは、『ジョーカーが復活さえすれば、問題が解決する』という結論だったのだ。あやつらは、最終的には我をこんなところに閉じ込めてまで、ジョーカーを復活させるのが使命だと信じ込んでいる!」
「ジョーカー」は生きていますが?
Zonpa-Zippa「なに!?カーディアンたちは、とうとうジョーカーを見つけ出してしまったというのか!?」
この頃カーディアンたちが、ゾンパジッパの元に姿を見せないようになっていたそうです。
何かが起きたとは思っていたようですが……しかし、もしもカーディアンたちがジョーカーを手に入れたとしても、普通の魔導球では生き返らないはず。いったい誰がどうやって……。
Zonpa-Zippa(まさか……、あの時、ヤグードに奪われた……?)
とにかく、何が起こったにしても、死んだカーディアンが生き返ったというなら、大変なことが起きているはずだ、と。
大変なこと、というのは何?
Zonpa-Zippa「いいか?理解する頭がなくとも、一度言ったら二度と言わぬからよく聞けよ。」
無機物に「命」と「意思」を与える魔法には、重大なる決まりがあるそうです。それは、「魔法をかけた術者が死んだら、その魔法は切れる」というもの。
そしてもうひとつ、「死んだ無機物を生き返らせてはならない。生き返らせたならば、死した術者も『死の虚無』から呼び戻される」というもの。
Zonpa-Zippa「答えは自明だな?ジョーカーが生き返ったならば『カラハバルハも生き返っている』はずだぞ。」
手の院の禁術については?
Zonpa-Zippa「ふむ。手の院の禁術は俗に『魔法人形の伝説』と言われるものでな……。」
はるか昔、この禁術を使った魔道士によってウィンダスが災禍に見舞われた、という話が有名です。しかし、この禁術は本来ウィンダスを護るための素晴らしい魔法であり、伝説の話はそれを悪用されたに過ぎません。
この禁術を編み出した魔道士は、自らの人形を蘇らせることで死から蘇り、ウィンダスを護ったという話が残っています。
もちろん、この魔法は万能ではなく、術者が人形に宿した生命力を「死した後に呼び出す」という原理のため、生きているうちに寿命を削って人形に貯めておく必要があるのです。
Zonpa-Zippa「……ん?となると……?」
何かを言いかけましたが、レルフィーのような冒険者には関係のないこと、だそうです。
ところで、なぜ実の子供に嫌われているの?
Zonpa-Zippa「嫌われている?なんだそれは?アジドマルジドもアプルルも我を嫌っているわけがない。」
Zonpa-Zippa「祖国を救うという偉業をなしとげた我を父に持ったのだ、感謝すれども憎まれるわけがないであろう!アッハッハ!」
……もういいです。
Zonpa-Zippa「待て待て。キミにはかなり難しい話だったろうから、アプルルにきちんと我の話が伝わるように、紙にしたためてやろう。」
Zonpa-Zippa「では、我の子どもらにもよろしくな。我の力が必要な時は、遠慮なく我を頼るがいいと伝えるのだ。」
ゾンパジッパから手紙を受け取りました。
ウィンダス連邦へ戻ると、重い足取りで手の院にいるアプルルの元へ。
Apururu「……お父さん、本当に生きてたなんて……。」
一応、カーディアンのことについての手紙を預かってきたのですが……。
Apururu「え?この手紙を預かった?カーディアンの説明が書いてあるの?」
さっそくアプルルは手紙を読むと……。
Apururu「なんてこと……!?ジョーカーは、カラハバルハさまが作ったカーディアンだったなんて……!」
Ajido-Marujido「カラハバルハがどうしたって?」
そこへアジドマルジドがやってきました。
Apururu「……あっ、おにいちゃん!」
Ajido-Marujido「なんだ?俺の顔見るなり、そんなに青くなって。また、ろくでもないことが起きたみたいだな?」
アプルルは、ゾンパジッパからの手紙をアジドマルジドに見せました。
Ajido-Marujido「これは……参ったな。あのクソオヤジが生きてた上に、これか。カーディアンたちの王が、死者のカーディアンだったなんて、まったくどーなってやがるんだ!」
Apururu「でも、わからないわ。いったい誰がどうやって、死者のカーディアンを生き返らせたっていうの?カーディアンを生き返らせるには、ものすごくたくさんの魔力が必要だわ。それだけじゃない、あの禁術を使うには……。」
Ajido-Marujido「……それよりも、カラハバルハが蘇っているということの方が重要だ。もしも、本当にカラハバルハが蘇っているのならば、なぜ、神子さまの前に姿を現さない?俺たちの前に、姿を現すことができない理由があるのか、それともなにか企んでいるのか……?」
Ajido-Marujido「……召喚……そうだ、召喚だ。カラハバルハの目指した召喚は、『完全召喚』だった。カラハバルハは、大いなる獣フェンリルの力を借りようとしていたわけじゃない。フェンリルの心を『完全支配』しようとしたのだ。もしも、もしも……、それが成功してたのだとしたら……?蘇ったのは、カラハバルハだけではなく……?」
Ajido-Marujido「レルフィー!満月の泉だ!まずい、神子さまを止めなくては!」
レルフィーたちは、急いで満月の泉へ向かいました。その頃、満月の泉では……。
Star Sibyl「なんて冷たく暗い……。もしかしたら、この泉に星月が戻ったのかと思いましたが……。なにも変わってはいませんでしたね……。」
Star Sibyl「……セミ・ラフィーナ、ここまで連れてきてくれてありがとう。ここにもう一度、立つことができるとは思いませんでした。」
Semih Lafihna「神子さま……。」
Star Sibyl「20年前の、あの日……。あの日から私は、もう二度と満月の泉へ降りることはないだろうと思っていました。カラハバルハの死、そして、冷たく暗い闇に閉ざされた満月の泉。」
Star Sibyl「私は、この泉と同じようにウィンダスの未来もまた、冷たく暗い闇に閉ざされた……と感じていました。そして私は闇から目をそらし、見ることをやめてしまった……。ウィンダスの未来を、民の未来を。……私は闇に怯え、頼る光なしに歩めなかったのです……。」
Semih Lafihna「神子さま、それほどまでにご自分を責める必要はありません。神子さまはお忘れになっています。神子さまのお働きがあったからこそ、ウィンダスはこの20年、平穏の時代を保つことができました。」
Semih Lafihna「ウィンダスに住まうものにとって神子さまこそが光。ウィンダスを導く『導きの星』そのものであるのです。」
Star Sibyl「……セミ・ラフィーナ。ありがとう……。守護戦士となってくれたあなたたちミスラの強さが、そしてその優しさが、私を支えてくれていた……。あなたたちのためにも、さぁ、今こそ、見極めなくては。」
Star Sibyl「私たちがどこにいて、私たちの前になにが待っているのか、を。……そう、それこそがそなたたち人に必要な『意志』……。」
そこへ現れたのは……。
Star Sibyl「……!?」
Semih Lafihna「ジョーカー!?」
Star Sibyl「……!!!」
Joker「待っていたぞ、星の神子よ。そなたがもう一度、この泉を訪れるときを。」
ジョーカーは魔法を使い、セミ・ラフィーナたちをどこかへ飛ばしてしまいました。
Star Sibyl「まさか、あなたは……!……いったい、なにを……!?」
Joker「姿形は違えども、我が誰だかわかったようだな?しかし、怯える必要はない。我はそなたに、まがつみをあがなわせんがために来たのではない。先のミスラたちも、ここより消えてもらっただけのこと。」
Joker「我は、そなたに教えるために来た。そなたが呼び覚ました、願いの星……その願いの星が、この世界に、何をもたらしたかということを。」
Star Sibyl「願いの星……?私が、呼び覚ました……?」
Joker「神子よ、小さき民よ、思い出すのだ。始まりの神子の時代から、我が死へいたるまで、そなたらは永い永い予言に従い生きてきた。その予言は、始まりの神子の強き願い……『月詠み』から始まった。そなたのようにこの地へと降り注ぐ星月に願いを託すことから……。」
Star Sibyl「……ああ……。そうだわ、私は天文泉に願った……。絶望に耐え切れず……あの時、死んでしまった、カラハバルハの……助けを……。」
Joker「……そう、その願い……。最後にわずかに残った星月の力が、その願いを聞き届けたのだ。そして、小さき彼は、我とひとつに混ざりあったままに死という闇から戻ってきている。」
Star Sibyl「……!!!」
Joker「驚くべきことだな、神子よ。そなたの希望、そなたの願いは期せずして、失われし星月の力が蘇る……その『時』を導かんとしている。しかし、そのためには分かたれた我とともに、今一度、そなたの強い願いが必要になる。」
Star Sibyl「……!?……それは……!?」
そこへ、ようやくレルフィーと……アジドマルジドが駆け付けました。
Ajido-Marujido「神子さま!!!……おまえ!?」
Joker「神子よ、そなたの願いの星がついに来たようだ。あのまばゆい輝きが、いくつもの導きをもたらしてきたのだ。」
Joker「さぁ、願いの星よ。我は、そなたの最後の導きをここで待つ……『黒き死者』を再び、この星月の地へと導け……!奇跡の『時』を起こすのだ……!」

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