今回は、蝕世のエンブリオミッションの通算34番目、第9回1番目「オシャシャの守り手」を進めていきます。

攻略手順
東アドゥリンのセレニア図書館(F-10テンキー9あたり)に入り、左手にあるカウンター内のAndreineに話しかけ、イベントを見ます。Waypoint「SCT.ワークス前」のすぐ近く。入口にいるEppel-Treppelに話しかければ、図書館の中に入れてもらえます。
マリアミ渓谷I-10テンキー4あたりにあるBibliomaniac's Lairを調べると、コンフロント戦でのバトルになります。この場所への行き方は後述。事前のイベントなしに、突然コンフロント戦になるので、フェイスなどの準備をしてから調べる必要があります。
バトルに勝利した後、再度Bibliomaniac's Lairを調べ、イベントを見ます。
東アドゥリンのセレニア図書館(F-10テンキー9あたり)に入り、左手にあるカウンター内のAndreineに話しかけ、イベントを見ます。
マリアミ渓谷Bibliomaniac's Lairへの行き方
Waypointで、マリアミ渓谷のF.ビバック#2へ。#1からでも行けますが、コロナイズ・レイヴを超える必要があります。
J-10テンキー7あたりから洞窟に入り、ぐるっと回るようにして洞窟を抜けて、I-11テンキー9あたりにあるツタScalable Areaをクライムスキルで登ります。クライムスキルで登った先、I-10テンキー4あたりにBibliomaniac's Lairがあります。
コンフロント戦でのバトルについて
バトルの相手は、ヴェルク族のNM「Gramk-Droog」「Velkk Defiler」「Velkk Inquisitor」の3体です。全てを討伐する必要があります。
フェイスは、ヴァレンラール、イロハII、シャントットII、コルモル、クピピ。セレナーデ(オートマトン)は射撃タイプ。
Gramk-DroogはSPアビ「マイティストライク」を使ってきますが、Velkkから始まる他の2体は、NMではない通常のモンスターと同じく、SPアビを使用しないようです。
特に苦戦することもなく、Velkkから始まる2体から倒していけば、難なく倒せるくらいの強さ。
ただし、コンフロント戦の前後とイベント前後で、周囲に複数いる雑魚ヴェルク族に絡まれやすい(というか、絶対絡まれる)ので、一応注意しましょう。コンフロント戦に勝てる強さなら、周囲の雑魚で倒されてしまうことはないと思いますが…。
ストーリー
「蝕世の卵」の由来を記した書物が「神聖アドゥリン都市同盟」に現存する――ヴァレンラールから得たその情報を頼りに、レルフィーはアドゥリン諸島へと渡った。書物といえば図書館。そう見当をつけ、レルフィーは東アドゥリンにあるセレニア図書館の門をくぐった。高い天井まで書架が連なり、古い紙とインクの匂いが、ひんやりとした空気に静かに満ちている。
受付にいた司書のアンドレーヌは、書類を抱えて右往左往する、ひどく慌ただしい様子だった。声をかける間もなく、彼女は困り顔で頭を下げる。
「申し訳ありません。ただ今、少々、立て込んでおりまして……」
と、そのとき。奥から現れた人物が、レルフィーの姿を認めるなり声を弾ませた。
「……あっ! あなたこそ、わたしに必要な開拓者です!」
この図書館の司書長を務める、オシャシャである。普段は書物の山に埋もれてまどろんでいるという噂の彼女が、今日はやけに目を輝かせていた。レルフィーを引き止めると、堰を切ったように語り出す。
探しているのは、ある特別な本。かつてこの図書館にあった禁帯出の一冊、リーベア・デイモニウム。作者不詳、執筆された時代も不明、なぜここが所蔵していたのかもわからない。そのうえ、読み手には「大小の差こそあれ、必ず何らかの事件が起きる」という黒い噂が絶えぬ、謎に満ちた本なのだという。
「巷では、デーモン族を呼び出す力を持つ本とも言われています。わたしが探しているのも、その真偽を確かめるためなのです」
本を最後に借りた人物は、はっきりしている。ガルシマス・D・アドゥリン――アドゥリン家の前当主にして、アシェラの父。だが彼は五年ほど前、森の調査中に忽然と消息を絶ち、今なお行方が知れない。その失踪とこの本に関わりがあるのかはわからない。だが本を探し出し、読み解ければ、あるいは謎も解けるかもしれない。
そう考えていた折、スカウト・ワークスから有力な報せが入った。リーベア・デイモニウムによく似た本を、マリアミ渓谷のヴェルク族の集落で見かけた、というのだ。
「ただ、そこはとても危険な場所……ヴェルク族の玉座のすぐ近くだといいます。実は今のわたしには、あの獰猛なヴェルク族を相手にできるほどの力がなくて……」
だからこそ、信頼できる開拓者に託したい。オシャシャは上目遣いに念を押した。
「アシェラさまの覚えがよいあなたなら、きっと、この頼みをきいてくださいますよね?」
「なるほど、事情はわかりました。協力します」
レルフィーが迷いなく頷くと、オシャシャはぱっと表情をほころばせた。「ふぅ、よかったです」と胸を撫で下ろす。「では早速、マリアミ渓谷へ。もしリーベア・デイモニウムらしき本を手に入れても……決して、開かないようにしてくださいね」
言いたいことだけ言い残し、彼女はさっさと去っていった。残されたアンドレーヌが、そっと耳打ちする。
「レルフィーさん、大変なことを頼まれてしまいましたね。……だって、お気づきになりました? 司書長、今日はまだ一度も、大あくびをなさっていないのです。眠気が吹っ飛ぶほどの何かが起きたに違いありません……!」
「一大事……かもしれませんね」レルフィーは苦笑した。「すぐにマリアミ渓谷へ向かいます」
マリアミ渓谷には、ヴェルク族の集落が点在している。玉座の近く、という手がかりを頼りに、レルフィーは渓谷中央の集落を目指した。切り立った岩肌には洞窟が口を開け、幾重にも垂れ下がるツタが上の層へと誘っている。それらを伝って身ひとつでよじのぼり、レルフィーはようやく、玉座を擁する集落へと辿り着いた。
すると、まるでこちらの来訪を予見していたかのように、ヴェルク族が牙を剥いて襲いかかってきた。黒ずんだ肌の巨躯を誇るのは、ヴェルク族の王。傍らには側近と思しき二体――暗黒騎士と、赤魔道士が付き従っている。
だが、猛々しい咆哮も、振り下ろされる剛剣も、レルフィーの前ではまるで意味をなさなかった。
王とその側近は、なすすべもなく地に伏せる。静けさの戻った玉座の傍らには、王が抱えていたと思われる一冊の本が、ぽつんと転がっていた。
「いや、お見事な戦いっぷりでした」
不意に、場違いなほど穏やかな声が響いた。戦塵の匂いなど素知らぬ顔で、まるで盤上遊戯でも嗜むかのような余裕をたたえて現れたのは、シュルツだった。
「リーベア・デイモニウムの呼び声に誘われてきてみれば……ふふふ。このような場所で再び会えるとは思いませんでしたよ、レルフィー」
私の見込みが確かなら、君にはもう見当がついているでしょう――そう言って、シュルツは静かに明かした。あの本は、自分が書き記したものだ、と。
内容を一言でいえば、デーモン辞典。デーモン族に浅からぬ因縁を持つ彼は、遊戯の合間にたびたび彼らの昔話を聞かされてきた。ある時ふと思い立ち、五千年前から連なる長い長い歴史を整理してみたのだという。
「きっかけは単なる知的好奇心。私的な考察も多分に混じっていますが、なかなか実用的な一冊になったと思いますよ」
もっとも、とシュルツは続ける。デーモン族はこの書の存在を苦々しく思っているらしい。知られたくないことまで記されたためか、奴らは読み手を惑わし害する魔法をかけた。だが、人の知的好奇心を止めることはできない。魔法を解いては、またかけられ――その果てのない繰り返しのうちに、本には何らかの変異が起き、意識のようなものが芽生えて、自ら行方をくらましてしまったのだという。
「それが突然、魔力を感じ取れたので急いで来てみれば……君がいる。ヴァルハラでの狂乱騒ぎに巻き込まれ、その解決に奔走なさっているのでしょう? あの手腕、興味深く拝見しました」
君の強運があれば、あの騒ぎも最小限の指し手で終わらせられるかもしれない。ヴァルハラの一件で私たちの手合はやむなく中断、盤外での君の活躍に期待しているのですよ――シュルツは愉しげに目を細めた。
「よって、リーベア・デイモニウムは君に託しましょう。読むもよし、読まぬもよし。私は高みの見物といきます。『国を全うするを上となし、国を破るはこれに次ぐ』……それではまた。次の対局を、楽しみにしていますよ」
言うだけ言うと、シュルツはレルフィーの返答を待つこともなく、来たときと同じ静けさのまま、悠然と去っていった。あとには、手にしたリーベア・デイモニウムの、ひやりとした重みだけが残る。
レルフィーは、シュルツが書いたというリーベア・デイモニウムを携え、東アドゥリンのセレニア図書館へ戻った。受付へ向かうと、アンドレーヌが目を丸くする。
「これはこれは。すぐ司書長を呼んでまい……」
その言葉が終わらぬうちに、当のオシャシャが飛び出してきた。
「どうもありがとうございます! こんなに早く見つけてきてくれるなんて!」
レルフィーが本を手渡すと、オシャシャはそれを恭しく受け取り、まじまじと見つめた。
「これが……謎に包まれし本、リーベア・デイモニウム……いったい誰が、何のために書いた本なのでしょう……?」
レルフィーは、マリアミ渓谷での顛末を語って聞かせた。
「なるほど。リーベア・デイモニウムは、いわばデーモン族の辞典だったのですね。しかも、あなたはその著者と、直接言葉を交わした……」
その名はシュルツ、と聞いて、オシャシャの目の色が変わる。
「シュルツ……? まさか、二十年前のクリスタル戦争のとき、グリモアという書を自在に操ったという、あのシュルツII世……? もしそうならば、期待は高まるばかり。デーモン族を呼び出す力があるという噂も、本当なのかもしれません」
普段の眠たげな面影はどこにもなかった。まずは安全を確保したうえで、その全容を読み解かねば――そう硬い声で呟くと、オシャシャはリーベア・デイモニウムを大切そうに抱え、そそくさとどこかへ向かおうとする。
「あら、司書長! いったいどこへ行かれるのですか!?」
「頼りになる友人のところよ。彼もまた、この本の発見を心待ちにしていたの」
そう言い残して、オシャシャは去っていった。ひとり残されたアンドレーヌが、思案げに首をかしげる。
「『彼』ということは……ヴァリーさまのところでしょうか。剣の達人でいらして、テュランドー家の客人として招かれたのち、名家で剣術を教えていらっしゃる方。司書長と同じく、中の国から海を渡ってこられたそうです」
そこまで言って、アンドレーヌはふと思い出したように付け加えた。
「ああ、そうそう。中の国といえば――つい先日、司書長のもとへウィンダス連邦から手紙が届いたのでした。思い返せば、司書長が変わってしまわれたのは、あの時から……。送り主の名は、確か……シャントット、と」
その名を口にした途端、アンドレーヌ自身も何かに思い至ったように、わずかに眉をひそめた。静まりかえった図書館に、その名の余韻だけが、ぽつりと残された。

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