今回は、アルタナミッション第15弾「宙の座」を進めるために必要な連続クエスト「旋風、再び」を進めていきます。
アルタナミッション第15弾「宙の座」を進めるためには、過去三国に対応したクエストを規定されたところまで進める必要があります。
レルフィーはバストゥークに所属しているので、まずは過去バストゥークのクエスト「隠滅の炎」の続きである、「旋風、再び」を進めます。

なお、このクエストを進めるためには、以下の条件が必要です。
- 過去のバストゥーク関連連続クエスト「新たなる猜疑」をクリアした後に、Blatherixに話しかけてエリクサーを受け取っている
- 過去のバストゥーク関連連続クエスト「隠滅の炎」を終わらせてから、ヴァナ・ディール時間で0時を越えている
- アルタナミッション「ジュノ、擾乱」をクリアしている

攻略手順
北グスタベルグ[S]からバストゥーク商業区[S]にエリアチェンジして、イベントを見ます。Survival GuideやHome Pointなどでバストゥーク商業区[S]にワープした場合は、いったん北グスタベルグ[S]に出てから、再度入り直せばイベントが発生します。
イベントの後、大工房の前にいるGentle Tigerに話しかけて、イベントを見ます。
イベントの後、以下のNPCに話を聞きます。
【ヒューム男性のPaul】(バストゥーク商業区[S] H-5テンキー3あたり)
【ヒューム女性のWilhelmina】(バストゥーク商業区[S] I-9テンキー3あたり)
【ガルカのBiggorf】(バストゥーク商業区[S] H-10テンキー5あたり)
3人のNPCから話を聞いた後、バストゥーク商業区[S]F-8テンキー7あたりにいるゴブリンBlatherixに話しかけます。3つのアイテムを持ってくるように言われますので用意します。
【ゴブリン風キノコ鍋】
ジュノ下層H-9テンキー1あたりから入る「ジャンク屋マックビクス」の一番奥で、鍋の番をしているPawkrixが販売しています。
【ツインクルパウダー】
現代のウィンダス水の区の北側H-9テンキー7~8あたりにある雑貨屋のミスラUpih Khachlaが販売しています。
【ゴブリンメスティン】
過去世界全域にいるシーフor狩人タイプのゴブリンが持っているようです。バタリア丘陵[S]のGoblin Pioneerを狙うのが良さそうです。2匹目で手に入れました。競売(獣人製品)に出品できるので、もし出品があれば、それを落札してもいいかも。
3つのアイテムが揃ったら、Blatherixに渡して(トレードして)、イベントを見ます。
イベントの後、大工房の前にいるGentle Tigerに話しかけて、イベントを見ます。
イベントの後、ブンカール浦[S]F-6テンキー2(橋を渡ってすぐの倒れた灯篭のようなものの近く)にある???を調べて、イベントを見ます。
イベントの後、バストゥーク商業区[S]に戻り、Blatherixの話を聞いてクエストクリアです。
ストーリー
クララの体調が思わしくなく、作戦会議が中断してしまってから1日が経った頃……バストゥーク商業区[S]で事件が起きました。
Lieselotte「きゃあぁぁあぁぁぁっっ!!!」
北グスタベルグ[S]へと続くエリアの近くで、突然女性の悲鳴が聞こえたのです。
Egon「なんだ!?」
Norbert「あっちだ……!」
レルフィーも彼らの後に続き、悲鳴が聞こえた方へと向かいました。
Norbert「どうした!?」
Lieselotte「……あ……あれ……」
女性が指差す方を見ると……1人の男性が倒れていました。
Norbert「……し、死んでいる……?」
Egon「おい、見ろよ、この額の傷。見覚えがあるぞ。確か……そうだ……間違いない。黒鉄の……ヤツが帰ってきたんだ!」
Norbert「……ほ、本当か!?ならば、早く憲兵に知らせないと!!」
Egon「あ、ああ。そうだな……。」
彼らは慌てて憲兵を呼びに行きました。そして数分も経たないうちに憲兵たち(と野次馬たち)が集まり……憲兵が倒れている男性を調べ始めました。
Ole「まだ、微かに温もりが……害されてから、2、3時間といったところですね。それと、この傷……一刀のもとに脊髄をやられています。かなりの手練の仕業と見て間違いありません。」
傷の様子から、相当な腕を持った者の仕業のようです。
Ole「それから、見てください。この額の……」
Dieter「もういい。この手口、ヤツの仕業にきまっている。クソッ、警備を強化した矢先に……これでは、憲兵隊の面目が丸つぶれだ!」
Dieter「おい!さっさと野次馬を追い払い、死体を片付けるんだ!」
Ole「ハッ!!」
この事件のことは、共和国軍の各隊長らの耳にも入っていることでしょう。Gentle Tigerに、様子を聞いてみようと思います。
Gentle Tiger「例の連続殺人事件のことは、もう耳にしたか?これで四度目らしいぞ……。」
Gentle Tiger「ついに、ミスリル銃士隊にも捜査への参加要請がきたらしい。だが、いかんせん人手が足りなくてな……そうだ。君も手伝ってきたらどうだ?」
そうですね、話を聞いてみましょう。
会議室では、ミスリル銃士隊のクララたちと、第1鋼鉄銃士隊のバルトロメウスらが、例の事件のことで話をしています。
Bartholomaus「黒鉄の旋風だと?確かなのか?」
Klara「ええ……。工務省の官僚であった被害者の職業……そして、額に刻まれていた傷……すべてが、かつての黒鉄の旋風事件の手口とあまりにも酷似しています。おそらく、間違いないでしょう。」
Bartholomaus「くそっ!しかし、ヤツがらみの事件の話はここ数年来、聞いていなかったぞ?」
Klara「凶悪犯が、やっかいな追手から逃れるため、しばらく鳴りを潜める……よくある話です。」
Bartholomaus「で、捜査の進展は?」
Klara「何分、我が隊に捜査命令が下って、まだ間もないもので……。」
Bartholomaus「……違うな。貴公ら、ミスリル銃士隊が例の不名誉な事件で、大統領警護の任を外された今、かような一殺人犯の捜査といえども疎かにせず、汚名をそそぎたいのはわかる。」
Bartholomaus「だが、人手不足はいかんともしがたい。そうだろう?この件の捜査、我が第1鋼鉄銃士隊も、協力するとしよう。」
Klara「第1鋼鉄銃士隊は、我が隊に代わり、大統領閣下の警護に就かれておられると聞きましたが?」
Bartholomaus「ご心配には及ばぬ。我が隊は40名いる。その半分を聞き込みに当たらせるとしよう。ならば、不服はあるまい?」
Klara「ご助力、感謝します。」
Bartholomaus「……そうだ。かつて、黒鉄の旋風があれほどの追及の手を逃れられたのは、内通者がいたからだ、という説もある。くれぐれも捜査情報の漏洩には気をつけてくれたまえ。」
Klara「ご心配には及びません。我が隊は、いずれ、劣らぬ忠義の臣。それに霊銀の結束で結ばれておりますから……。」
Bartholomaus「ははは。これは、いらぬ心配だったな。とにかく、聞き込みは任せてもらおう。」
それだけ言うと、バルトロメウスは会議室を後にしました。
Nicolaus「はぁ……協力、ですって?ぼくには、宣戦布告に聞こえましたが。」
Five Moons「すまない……自分のせいで、こんな……」
Volker「気にするな、ファイブムーンズ。なに、オレたちの手で、ヤツらより早く下手人を捕まえてしまえば、いいだけのことだ。」
Five Moons「……そうだな。大統領のご高恩に報いるためにも、自分は全力で犯人検挙に努める。」
Volker「その意気だ。あいつの鼻を明かしてやろう。」
Nicolaus「そういえば、隊長。お加減の方は?目まいは治まったんです?」
Klara「見てのとおりだ。大事ない。そんなことより、何としても、第1鋼鉄銃士隊より先に我々が黒鉄の旋風を捕捉せねばならない。」
Klara「裏社会、獣人内通者、使えるルートはすべて使え。情報に金を惜しむな。全員、出動!」
Nicolaus「待ってください。その前に、ひとつ確かめたいことがあります。」
Klara「なんだ?」
Nicolaus「先ほどバルトロメウスが指摘したとおり、黒鉄の旋風が主犯と思しき事件はここ数年来、起きていませんでした。それが、なぜ、いまになって?」
Nicolaus「先の内乱の時の方が、絶好の機会だったのに。」
Five Moons「隊長、実は自分も気になっていました。かつての黒鉄の旋風は、専属の警護がつけられているような高級官僚のみをターゲットにしていたんです。」
Five Moons「しかし、この一連の現場で殺されていたのは、一般官僚。しかも目撃された場合、家族まで手にかけている……。」
Volker「隊長、今回の黒鉄の旋風。模倣犯という可能性も……」
Klara「いずれも推測の域を出ないな。頭で考えるより足で行動すべき時だ。こうしている間にも犠牲者が出ているかもしれないことを忘れるな!」
Volker「ハッ!」
レルフィーは、情報を集めるためにバストゥーク商業区[S]で聞き込みを始めました。
事件現場の近くにいたヒューム男性のPaul。
Paul「こっ、黒鉄の旋風について教えてほしいだって!?」
Paul「そそそ、そんなこと聞かないでくれ!余計な事を喋って、次に俺が狙われたらどうしてくれるんだっ!」
Paul「ん?その前に捕まえてやる?本当だな?その言葉、信じていいんだな!?」
Paul「いいか、誰にも言うなよ。ヤツは……ヤツは両手剣の使い手だ!いったい、その剣は何人の血を吸ってきたんだろう……考えただけでも、ぞっとするよ。」
黄金通りの南側にいるヒューム女性のWilhelmina。
Wilhelmina「えっ?黒鉄の旋風を捜しているですって!?あなた、憲兵?それとも、銃士かしら?」
Wilhelmina「ま、どっちでもいいわ。じゃあ、彼の額に傷があったって話は当然知ってるわね?」
Wilhelmina「……そう、彼の犠牲者の額に刻まれていた傷と同じなの……きっと、何かの復讐のつもりよ。ううん、よくは知らないけど、絶対そう!」
Wilhelmina「もし、額を隠してるガルカに夜道で出会ったら……わたしだったら、一目散に逃げるわね!」
鉱山区への通路脇にいるガルカのBiggorf。
Biggorf「なに、黒鉄の旋風を捜しているだと?では最近、首府を騒がせている殺人事件は、やっぱり……。」
Biggorf「……おまえは、ヤツがなぜ黒鉄の旋風と呼ばれているか、その理由を知っているか?いつも黒鉄の鎧を身に着けているからだ。」
Biggorf「その理由は、日中は、陰から陰へと渡るため、夜間は闇に溶け込むため、とか……噂だがな。」
Biggorf「確かに、ヤツの犠牲者は皆、一刀の下に斬り伏せられ、いままで声を上げた者すらいない、と聞く。」
Biggorf「それにしても、だ。人のなせる業とは到底、思えぬ……黒鉄の旋風は化け物なのだよ、きっと。」
彼らの話を総合すると、「黒鉄の旋風」は、「両手剣の使い手」で、「額に傷」があって、「黒鉄の鎧」を身に着けているらしい。
聞き込みをした結果を報告しに、大工房入口にいるGentle Tigerの元へ行きましたが……ん?彼は何をしているのでしょうか……。
Gentle Tiger「わっ!な、なんだ、レルフィーか!脅かさないでくれよ……!」
いや、こんなところで隠れるように背を向けて、いったい何をしているんですか。
Gentle Tiger「いや、けっして黒鉄の旋風が怖くて隠れていたわけじゃないぞ!本当だ!」
へー。
ほー。
ふーん。
そこへタイミングよく、ニコラウスがやってきました。
Nicolaus「レルフィーさん、黒鉄の旋風について何かわかりましたか?」
聞き込みをしてわかったことを、ニコラウスに報告しました。
Nicolaus「さすが、レルフィーさん。そうだな。それだけわかれば、あとはブラザリクスに……。」
ん?なぜブラザリクスが?
Nicolaus「……ん?ああ、特徴がわかったとはいえ、首府は広い。ゴブリンの闇情報を利用しようと思いましてね。そういえばレルフィーさんもブラザリクスはご存じでしたよね?」
ええ、広場にいるゴブリンですよね。知っています。
Nicolaus「頼みがあるのですが、彼に掛け合って、情報を聞きだしてもらえませんか?ぼくは、聞き込みしなければならない場所がまだまだ、たくさん残ってますので……。」
わかりました。掛け合ってみましょう。
広場にいるブラザリクスの元を訪ねました。
Blatherix「オレ、交換屋。交換してほしいもの、あるか?」
ええ、情報と交換してほしいのです。
Blatherix「ふむ。オマエ、黒鉄の旋風の、情報、必要。ソイツ、どんなヤツだ?」
なるべく丁寧に、黒鉄の旋風について話してみました。
Blatherix「なになに……額、隠して?黒鉄の鎧、着て?両手剣、持ってる、だな?ちょっと、待て……。ええと……確かこのあたりに……待て、違う。両手剣……これか……?それとも、こっちの……。」
ブラザリクスは背を向けて、何やらゴソゴソと情報を探している様子。
Blatherix「悪い、ソイツ、情報。オレ、持ってない。けど、朗報、ある。オレ、友だち、地下組織、詳しい。情報、たぶん、ソイツ、持ってる。」
本当ですか!そのお友だちに情報を持っているか聞けませんか!?
Blatherix「もうすぐ、定例、情報交換会。情報屋、各地、集まる。ソイツも、来る。オマエ、会議、出る。ソイツ捜す、いい。」
わかりました、それではその会議に同行します。
Blatherix「待て……問題、ある。情報交換会、ゴブリン、オンリー。部外者、生きて、帰さない、掟。」
え……それは困ります……。
Blatherix「そうだ!ゴブリンパウダー、使う。オマエ、ゴブリン、なる!オマエ、ゴブリンメスティン、ゴブリン風キノコ鍋、ツインクルパウダー、見つける。オレ、ゴブリンパウダー、調合する。」
何だかよく分かりませんが、「ゴブリンメスティン」「ゴブリン風キノコ鍋」「ツインクルパウダー」を持ってくればいいんですね。わかりました。
レルフィーは街を飛び回り、ウィンダスの雑貨屋で「ツインクルパウダー」を、ジュノのジャンク屋マックビクスで「ゴブリン風キノコ鍋」を手に入れました。
残りの「ゴブリンメスティン」は一般に売られておらず、競売にも出品されていなかったので、過去世界にいるゴブリンからいただきます。
指定された3つのアイテムを持って、再度ブラザリクスを訪ねました。
Blatherix「ゴブリンメスティン……ゴブリン風キノコ鍋に……ツインクルパウダー。よく、やった。あと、任せろ。オレ、調合する。まず、ゴブリンメスティンとゴブリン風キノコ鍋、混ぜる。」
Blatherix「次、ツインクルパウダー、少し、プラス。オレ、天才?でっきるカナ?でっきるカナ?ゴブリンパウダーァ♪ゴブリンライフッ、すぐーそこッ♪」
Blatherix「おっと、ゴブリンも、鉱山、迷う、時ある。忘れてた……。」
そういうと、ブラザリクスは自分の耳の毛を1本抜いて、混ぜ合わせました。
なんだか、急にあやしい雰囲気が漂い始めましたが……いかにもヤバそうなものが調合されていきます。
Blatherix「できた!でも、なに、か……いや、コレ、完成、たぶん……。交換会、すぐ。オマエ、使う、すぐ。」
言われるがまま、使ってみました……が、一瞬にして意識が飛んでしまいました。
……意識が飛んでからどれくらい経ったのでしょうか。目を覚ますと、なんと……ゴブリンの姿になっていました……!!
Blatherix「やと、起きた、か。急げ!情報交換会、ジキ、始まる。」
まだ足元がフラフラする中、ブラザリクスに連れられて情報交換会の会場へ。
Blatherix「みんな、よく来た。第999回だった、か?ゴブリン情報交換会、始める。」
周りには、数人(数匹?)のゴブリンたちがいます。
Blatherix「まず、報告。汚れ足!」
Bumblix「サンドリア軍、知りたい。オーク軍、快進撃、何故?内通者?怠業者?情報、求む。高額、買い取り。」
「汚れ足」と呼ばれたゴブリンが、自分の欲しい情報を報告しました。
Blatherix「ふむ。次、犬の鼻!」
Dawdlix「ヤグード軍、知りたい。ウィンダス軍、大将、正体。性格。弱点。絶対、ビッグ・ビジネス。求む、手伝い。」
「犬の鼻」と呼ばれたゴブリンが、自分の知りたい情報を報告しました。
Blatherix「ふむ……オマエ金、嗅覚、確実。羊の目、派遣、しよう。次、栗の耳!」
Driftlix「ぶ、ブンカール浦。リーダヴォクス……もとい、猫の舌、から巨人族、情報、買った。誰か、いる、か?」
「栗の耳」と呼ばれたゴブリンが、自分が教えたい情報を報告しました。
Blatherix「……それ、誰も、要らない。情報、他、あるか?」
Driftlix「……あ……ある。きっと……あ、特ダネ!西サルタバルタ!そう、ちっさなリコポディウム、たくさん、芽、出した!」
Bumblix「栗の耳……それ、特ダネ、か?」
Dawdlix「オマエ、情報、ない、情報屋。」
Driftlix「……ご、ごめん。」
Blatherix「オレたち、同胞。責める、よくない!」
栗の耳と呼ばれているゴブリンがちょっと可哀想に見えてきます。
Blatherix「情報、なま物。ない時、仕方ない。今回、オレも、ゼロ。けど……バイヤー、連れてきた。ギル、持ってる、優良、バイヤー。みな、耳、伸ばして、話、聞け。」
ブラザリクスに紹介されましたので、欲しい情報をなるべく細かく、丁寧に説明してみました。
Bumblix「残念……サンドリア、ガルカ、少ない。いたら、目立つ。オレ、耳、入る。ソイツ、潜伏、無理。」
Dawdlix「……ウィンダス、遠い。ソイツ、船、持ってない?きっと、来る、不可能。」
やはりそうですよね……諦めかけたとき。
Driftlix「……オレ、ソイツ、見た。」
なんと、栗の耳が黒鉄の旋風らしき人物を見た、という。
Blatherix「本当、か、栗の耳!?ガルカは、グゥーブー、違うぞ?」
Driftlix「間違いない。オレ、ソイツ、知ってる。ソイツ……」
Blatherix「……どうした、栗の耳?早く、続き、話せ。」
すると、「栗の耳」は突然周囲のにおいを嗅ぎ始めました。
Driftlix「フンフン……臭う……これ……人間、臭い!?」
Bumblix「まあ、落ち着く、よい。ここ、街。人間、住む、街。それ、古い、臭い。よく、あること。」
しかし、「犬の鼻」も周囲のにおいを嗅ぎ始め……。
Dawdlix「クンクン……待て!これ、新しい、人間、臭い!しかも………………近い!!」
そして……。
Driftlix「オマエ、人間だな!?」
「栗の耳」は、ゴブリンに変身したレルフィーを見抜いてしまいました。
その瞬間、ゴブリンパウダーの効果が切れ、レルフィーは本来の姿に戻ってしまいました……!
Bumblix「おい、穴熊の鼻。いや、ブラザリクス。これ、どういう、コトだァ!?」
Dawdlix「オマエ、御法度のゴブリンパウダー、使ったな!?」
次々と責められるブラザリクス。
Blatherix「悪い、悪い!許せ!驚くぞ。コイツ、上客。ミスリル銃士No.6。頼む、情報、教えて、やれ!」
Bumblix「ふざける、な!」
ブラザリクスはそう言いますが、「汚れ足」は気が治まりません。ですが、「栗の耳」はそれほどでもなく……。
Driftlix「ミスリル銃士No.6……待て!いいぞ。オレ、銃士隊本部、行く。オマエ、隊長、オレ、教える。」
Bumblix「栗の耳!?オマエ、金、欲しい。掟、破るか?」
Driftlix「待て!ミスリル銃士隊、おいしい、客。報酬、がっぽり。オレたち、にっこり。」
Dawdlix「ううむ……」
少なくとも「栗の耳」は、報酬に目がくらんでいるようです。そして、先ほど気が治まらなかった「汚れ足」も……。
Bumblix「オレ、賛成!栗の耳、銃士隊隊長、会う。」
そしてついに「犬の鼻」も折れてしまいました。
Dawdlix「報酬、交渉、がんばれ!」
Blatherix「決まり、だな?」
話がついたようです。
Blatherix「栗の耳、オマエ、あと、ついてく。銃士隊本部、案内、しろ。」
「栗の耳」ことDriftlixを連れて、銃士隊本部である会議室へ向かいました。
Gentle Tiger「な、なんだ?ゴブリンなんか連れて、どうした?」
レルフィーは、ジェントルタイガーに事の成り行きを話しました。
Gentle Tiger「なに?黒鉄の旋風の目撃者だと?……いいだろう。入れ。ただし、妙な素振りを見せたらすぐに、つまみ出すからな。」
ジェントルタイガーに通してもらい、会議室へ入ると、クララが待っていました。
Klara「……待っていたぞ。」
Driftlix「オマエ、ミスリル銃士隊、隊長か?」
Klara「クララ・ベスターだ。」
Driftlix「オレ、栗の耳。あのな、そのガルカ、知ってる。オマエ、教える。だから、オマエ……」
Klara「承知している。獣人金貨10枚だ。」
Driftlix「オマエ、話早いな。それで、イイぞ。オレ、ブンカール浦で、オマエら、捜してる、ガルカ、見た。」
Klara「ブンカール浦と一口に言っても広い。それだけでは、報酬はやれんな。」
Driftlix「待て!柴笛ノ滝!オマエたち、そう呼ぶ、滝で、見た。」
Klara「柴笛之滝……それなら、知っている。近ごろ、敵軍との攻防戦があった、ベルヒリンゲン橋の近くだな。」
Klara「協力感謝する。無事、黒鉄の旋風を捕捉できた暁には、さらに報酬をはずもう。」
Driftlix「本当か!?オマエ、気前、いい!オレ、また、ジャンジャン、情報、売る!」
Klara「ああ、期待している。」
Driftlix「ふふん♪オレ、大金持ち。仲間たち、みんな、驚くぞ!」
情報を提供し、報酬を約束された「栗の耳」は、上機嫌で会議室を去って行きました。
「栗の耳」と入れ替わるように会議室に入ってきたのは……第1鋼鉄銃士隊長のバルトロメウス。
Bartholomaus「ベスター殿、大統領の御膝元たる大工房に獣人風情を招き入れるとは、いかなる御了見かな?」
Klara「これはこれは、クリューガー殿。いま、使いを出そうと思っていたところです。あの者が、黒鉄の旋風の潜伏場所と思しき場所の情報を提供してくれたのですよ。」
Bartholomaus「あのゴブリンが、か?にわかには信じ難いが?」
Klara「そうですか?私は信憑性が高いと見ました。早速、いまから調査に赴くつもりです。無論、発見次第ヤツを捕縛する所存。鋼鉄銃士隊の皆様にもご協力いただければ幸いですが、いかがか?」
Volker「隊長……!」
Bartholomaus「む、当然だ。黒鉄の旋風の件、すでに、我が隊も随分と骨を折っているのだ。……して、作戦は?」
Klara「ヤツのアジトは、ブンカール浦の柴笛之滝付近と目されます。その周囲を徹底的に捜索し、ヤツを炙りだすのです。」
Bartholomaus「柴笛之滝……なるほど、ベルヒリンゲン橋に追い込み、ヤツを袋のネズミにするつもりだな?」
Klara「御察しの通り。」
Bartholomaus「承知した。すぐに、正銃士ならびに准銃士に召集をかけよう。」
Klara「感謝します。」
バルトロメウスたちは、準備のため会議室を後にしました。
Volker「……隊長、本件は我々の名誉を挽回する絶好のチャンスです。なにも、鋼鉄銃士の手など借りずとも……」
Klara「フォルカー。いま我々の成すべきことは、一刻も早くヤツを捕らえこれ以上の犠牲を防ぐこと……違うか?」
Volker「はい……」
Klara「ただちに私とレルフィーはブンカール浦に向かう。フォルカー、お前もだ。鋼鉄銃士に後れをとるな!」
Volker「ハッ!」
レルフィーたちは、急ぎブンカール浦[S]へ向かいました。目的地は、ベルヒリンゲン橋のたもと。
Klara「レルフィーか。ちょうど、いいところに来てくれた。すでに、ここに来るまでに鋼鉄銃士隊には分散し、派手に行軍してもらった。本格的な山狩りの開始を、印象づけられたはずだ。」
Klara「あとは、これから二手に分かれて橋の袂に隠れ、焦ったヤツがひょっこり顔を出すのを待つだけだ。よろしいか、クリューガー殿?」
Bartholomaus「承知。皆の者、手筈どおり、配置につけ!」
Ansgar「ハッ!」
バルトロメウスの指令通り、鋼鉄銃士隊は配置につきました。レルフィーたちも持ち場に隠れます。
Hagen「……現れませんね。」
Bartholomaus「ベスター殿。やはり、あのゴブリンに一杯食わされたのではないか?」
Klara「いえ、現地を見て確信しました。ヤツは、必ずこのあたりに潜んでいます。」
そのとき、1人のガルカがやってきました。
Volker「……あ!あれを見てください!」
黒い鎧を身に着け、両手剣を持ったガルカが、ゆっくりと橋を渡り始めました。
Bartholomaus「ヤツだ!逃がすなッ!!」
バルトロメウスの声を合図に、一斉に飛び出し、橋の両端を封鎖しました。
Bartholomaus「動くな!鋼鉄銃士隊だ!貴様は完全に包囲されている!武器を捨てて、大人しく縄につけ!」
Bartholomaus「ちっ、往生際の悪いヤツだ。もう一度だけ、チャンスをやる!ただちに武器を捨てろ!」
しかし、黒い鎧のガルカは黙って武器を構えたまま、微動たりともしません。
Bartholomaus「……仕方ない。斬り捨てるしかないようだな。」
Klara「お待ちを……ひとりとはいえ、悪名高い黒鉄の旋風。不用意に近づくのは危険です。」
Bartholomaus「だが、こうして睨みあいを続けていても、埒があかぬ……」
Klara「私にお任せください……ミスリル銃士になる前、軍団の軍使を務めておりました。交渉ごとには自信があります。」
Bartholomaus「……よかろう。20分、待とう。あのような凶悪犯に道理が通じるとは思えぬがな。」
Volker「隊長!お気をつけて……」
クララは1人、黒い鎧のガルカの元へ歩いていきました。
???「……女、止まれ。それ以上、寄らば……斬る。」
Klara「私はクララ・ベスター。話をしに来た……害意はない。」
クララは害意がないことを示すため、剣を置き、そこから一歩下がりました。
Bartholomaus「なっ、剣を捨てた!?クララのヤツめ、どういうつもりだ……?」
???「……ふん、気に入った。いいだろう、話を聞こう。」
Volker「……うまくいってる、のでしょうか……?」
Bartholomaus「いつまで話し込んでいるつもりだ?約束の20分は、とうに過ぎたぞ……。」
クララと黒い鎧のガルカは、約束の20分を大きく超えて、長いこと話をしています。あまりに長いためか、バルトロメウスは待ちきれないようです。無線を使い、アンスガルに指示を出しました。
Bartholomaus「バルトロメウスだ。アンスガル、聞こえるか。ちょっと近寄って、様子を窺ってこい。」
Volker「……止めてください!」
フォルカーの制止も聞かず、アンスガルが近寄っていきました。
しかし、すぐに気付かれてしまいます。
???「おい、そこのおまえ!それ以上、近寄るな!」
Ansgar「くそっ!!」
Klara「……よさないか!この者は、害意は……」
しかし、黒い鎧のガルカはアンスガルに向かって斬りかかります。仕方なくクララは、すばやく剣を拾い応戦しました。
Volker「隊長……!!」
???「ぐっ……!」
咄嗟のクララの一撃をまともに受けたガルカは、橋から落ちて行きました。
Volker「隊長、お怪我は!?」
Klara「……クリューガー殿!なぜ、邪魔をッ!?ヤツは説得に応じ、降伏するところだったんだぞ!」
Bartholomaus「それは、すまなかったな。だが、約束の時間をとうに過ぎていた。君が人質にされる危険性も高まっていたのでね。」
Bartholomaus「……いずれにしろ、この高さから落ちたのだ。さしものヤツも生きてはいまい。結果オーライだ。違うかね?」
Klara「……そうですね。これで、もう二度と黒鉄の旋風による惨劇が起こることはないでしょう……。」
Bartholomaus「私の負けだ、ベスター殿。腹黒い獣人の言うこともたまには信じてみるものだな。」
Klara「レルフィー、栗の耳に礼を言っておいてくれ。」
Bartholomaus「皆の者、引き上げるぞ!」
解決したかのように見えますが……フォルカーは何か引っかかっているようです。
Volker「あのガルカが、黒鉄の旋風……。」
バストゥーク商業区[S]に戻ってきたレルフィーは、栗の耳にお礼を言うため、ブラザリクスの元を訪ねました。
Blatherix「ん?オマエ、栗の耳、礼、言う、来たか?残念。栗の耳、もう帰った。でも、オレ。亭主、死んでからあんな、上機嫌、アイツ、初めて、見たぞ。」
Blatherix「これから、アイツ、お得意様、ミスリル銃士隊。生活、安定。子ども、笑顔。ぜんぶ、オマエ、おかげ。オレも、うれしい。これ、持ってけ。」
そう言うと、ブラザリクスはゴブリンベルトを手渡してくれました。
Blatherix「オレ、モノと情報、たくさん持ってる。これからもごひいき、頼む。」

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